ヒレナガタイプやダルマについて考えていること|コラム

ヒレナガタイプやダルマについて考えていること|コラム

10月の下旬から朝晩の気温が低くなり始め、朝7時の時点で水温が17度前後になって来ました。日の出も6時半を過ぎとなり、段々と冬に向かっているのを感じます。

流石に水温が17度前後になると、夏の温かい時と違ってメダカがエサを食べる量やスピードもかなり落ちます。

室内の水槽でサーモとヒーター付きで28度設定しているメダカ達は、真夏と同じくバンバンエサを食べてますし、12月半ばの今もずっと卵を産んでいます。

屋外飼育のメダカ達は更に水温が下がって10度位になると殆どエサを食べなくなり、9度以下の1桁水温になると冬眠します。

さて、今回はヒレナガタイプやダルマタイプのメダカについて、最近考えていることをお話します。

ヒレナガタイプやダルマタイプのメダカの特徴

ヒレナガタイプやダルマタイプのメダカを飼育する水温は、通常タイプのメダカを飼育するよりも少し高めの28度位が良いとされています。(そうは言っても、高温過ぎる水温だと、メダカ達のオス化が進んだりヒレが溶けたりといったトラブルも出ます。)

また、両親共にヒレナガタイプでも次世代がヒレナガタイプにならなかったり、ダルマ同士の子供もダルマではない通常タイプの子達が生まれて来たりすることも特徴です。

ヒレナガタイプのメダカは「今まで上見だけで楽しんでいたメダカを横見で楽しめる」という新しい要素で最近とても人気になっています。そのため、今後はヒレナガタイプの更なるニュータイプがどんどん出て来るでしょう。

今年出会ったメダカの中に、サボテン松井ヒレナガタイプというダルマのペアが居ました。

ダルマでヒレナガタイプだったので、何とも可愛くキレイで見入ってしまいました。

「ダルマでヒレナガって、ほとんど有精卵取れないんじゃないか?」と思いましたが、有精卵が取れるかどうかの楽しみもあるんですけどね、メダカ飼育には。

メダカのオス化と酸化ストレスについての研究結果

先日のニュースで、熊本大学と旭川医科大学のチームが発表した興味深い実験結果を見ました。

メダカを32度から34度で高温飼育すると雄化する現象の原因は酸化ストレスであることを解明したそうです。

メダカを32度から34度で高温飼育することで高温ストレスが発生し、高温ストレスが酸化ストレスを招きます。

そして、酸化ストレスが生殖線に作用し、本来ならメスの個体がオス化しやすいそうです。

これまでは高温ストレスで誘発されるストレスホルモン「コルチゾル」がオス化の原因であるとされていたそうですが、今回の実験では高温ストレスやコルチゾル量の上昇がなくてもオス化することが判明したとか。

高温ストレスがコルチゾルを招き、さらにコルチゾルが招くPPARα(peroxisome proliferator-activated receptor alpha)という物質が、オス化に影響するみたいです。

参考:酸化ストレスはメダカの雄化を引き起こす 〜性決定の新たなメカニズムを発見!〜|熊本大学・旭川医科大学

メダカは孵化後5日位でオスになるのかメスになるのかが決まるらしいですが、そんな実験や研究が出来るって大学の研究チームは凄いですね。  

研究結果に思う、メダカのこれから                                         

メダカ飼育をしている方はなるべく沢山の卵が欲しいですから、今度は「こんな飼育をすれば本来オスになる予定のメダカがメスになった」という研究発表があると嬉しいです。

ヒレナガタイプやRLF、ダルマなど有精卵を取りにくいタイプのメダカでも、もっと楽に有精卵を取れる研究があれば、、、

(昨今、メダカはどんどんベタの様なヒレナガの方向に向かってます。しかし、原点の夜桜や三色錦の令和バージョンも新たに出て来そうな気がします)

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