苔テラリウム(コケリウム)で使う苔の種類は?特徴や価格を紹介!

苔テラリウム(コケリウム)で使う苔の種類は?特徴や価格を紹介!

これから苔テラリウム、通称「コケリウム」を始めたいという方は、どのような種類の苔を使ったらいいのかが気になるのではないでしょうか?

コケリウムで使える苔には、初心者向けのものから上級者向けのものまで、数多くの種類があります。

この記事では、コケリウムで使う初心者向けの苔の特徴や種類、価格をご紹介いたします。コケリウムを初めてつくる方は必読です!

コケリウムで使う苔の特徴

まずは、コケリウムで使う苔の特徴について紹介します。

コケは大きく3つのタイプに分けられる

まずはじめに、最低限知っておきたい苔の特徴を紹介します。日本には約1,800種程度の苔が存在しているといわれています。

苔が生えている場所は岩、アスファルトの割れ目、木の上などさまざまですが、基本的には大きく3つのタイプに分けられます。

  1. 蘚類(せんるい)
  2. 苔類(たいるい)
  3. ツノゴケ類

蘚類(せんるい)

蘚類(せんるい)は、コツボゴケやホソバオキナゴケ、タマゴケ、スギゴケ、ハイゴケなど、乾燥にやや強い種類です。3つの苔のタイプのなかでは、蘚類がもっとも種類が多く知られています。

スギゴケなどのようなカサカサした手触りの種類や、ハイゴケのように地面をはって育つ種類など、その種類は多様です。

苔類(たいるい)

苔類(たいるい)には、ジャゴケやゼニゴケが分類されます。苔類は、蘚類について種類が多いタイプです。

ツノゴケ類

一見すると苔類のように見えるツノゴケ類。蒴が伸びるとカタツムリの触角に似たタイプの苔です。日本には約17種類の存在が確認されています。

コケは湿度が高い環境に生える

蘚類、苔類、ツノゴケ類に共通していることは、「湿度が高い環境が好み」ということです。

そのため、密閉された容器を使い、常に湿度を高い状態に保つ「コケリウム」なら、すべての苔を育てられます。

ただし、育てる環境によっては、本来の姿で育たない可能性があるので注意しましょう。

例えば、異なる種類の苔を同じ容器内で育てた場合、上に伸びるように生長する場合があります。(ジャゴケなどは、特に上に伸びやすいです)

そういった場合には、容器を密閉せず、口の開いた容器で育てるのがおすすめです。

苔テラリウム初心者には蘚類がオススメ

苔テラリウム初心者には、蘚類がオススメです。

蘚類は直立して育つ性質なので、フタ付の容器でも、形が乱れない状態で長く鑑賞できます。

蘚類は種類が多いので、好きな種類を見つけてみましょう。

コケリウムで使う苔の種類

ここからは、コケリウムで育てやすい苔の種類について紹介します。

ヒノキゴケ 

ヒノキゴケは、苔を初めて育てる方でも枯らしにくい品種です。

湿度が高い環境で生育するので、容器は密閉型が良いでしょう。

背丈が大きく、直立型で育つため、ダイナミックなコケリウムに仕上げられます。

価格は1,000円程度が一般的です。

タマゴケ

球状の胞子体が特徴なのがタマゴケです。

暑さには強くないので、気温が上がりすぎないよう注意して育てましょう。

オンラインショップでは800円程度で購入できます。

ホソバオキナゴケ

樹木の下や枯れた倒木の上でよく見かけるのがホソバオキナゴケです。

湿度が高いと緑色が強くなります。

一方、乾燥していると銀色の部分が出てくることも特徴です。

湿度は高くしつつ、ホソバオキナゴケ自体が濡れないよう育てるようにしましょう。

価格は1,000円程度です。

シッポゴケ

シッポゴケは、明るめの日陰で生育しています。

動物の尾のようにフサフサした見た目で背丈が大きいため、コケリウムレイアウトで背景として使う方法が一般的です。

湿度が高すぎる環境は得意ではないので、湿気管理には気をつけてください。

価格は500円程度です。

コウヤノマンネングサ

コウヤノマンネングサは、大型品種の苔です。

1つの株から複数のコウヤノマンネングサが分岐して生えてくることもあります。

単体で使うとコケリウム内ののシンボルツリーのような存在になるので、アクセントとして使うことがオススメです。

価格は1,000円程度です。

フロウソウ

フロウソウもコウヤノマンネングサのように、木のような見た目の苔です。

直射日光を避け、温度湿度管理がしやすい室内での生育に向いています。

生命力も強く枯れづらいため、育てやすい品種です。

漢字で書くと「不老草」となり縁起がよいので、プレゼントなどにも使われます。

価格は500円程度です。

タチゴケ

タチゴケは、日本全国で見られる品種です。

神社や公園などにも生育しています。

コケリウムで育てる場合は中級者向きなので、管理には気をつけてください。

通気性の良い容器で育てることがポイントです。

ゼニゴケ

ゼニゴケは湿気さえあればほとんどの場所で生育できます。

そのため、ガーデニングや日本庭園などでは嫌われており、ゼニゴケを除去する薬品も売られています。

コケリウムで使用する場合は、直射日光が当たらないように育てれば、放置していても問題ありません。

ただし、容器内で増えすぎなように気をつけてください。

ジャゴケ

ジャゴケは見た目が蛇のうろこのようなので、長年、人気がなかった苔です。

松茸のような香りがするので、香りを楽しみたい方の間で徐々に人気が広がっています。

ジェゴケもゼニゴケ同様、丈夫な品種です。

育てる環境に合わせて苔を選ぼう

この記事では、コケリウムで使う苔の特徴や種類を紹介してきました。

苔には、蘚類・苔類・ツノゴケ類の3種類があります。

どの種類の苔も「湿度の高い環境」が好みなので、コケリウム容器内の湿度管理が大切です。

また、コケリウム初心者の方には、直立タイプの蘚類がおすすめです。

蓋付きの容器でも育てやすく、湿度管理がしやすいため、育てるコケに迷ったらまずは蘚類から始めてみましょう。

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