メダカの繁殖をしてみたいアクアリウム愛好家も多いのではないでしょうか。
この記事では、メダカのプロが教える、メダカの上手な繁殖方法についてお伝えします!
さらに新種のメダカの作り方も解説するので、メダカ愛好家の方は必見です。
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メダカの繁殖シーズン・環境

メダカの繁殖は簡単です。
水温が25度前後であれべ、メスは毎日卵を産み始めます。
(マーフィーの法則か、どうしても今期この品種に増えて欲しいって思った種類は一切産まなかったり、逆にこの品種はそれ程増えなくてもいいのに。って思ってるやつは爆卵したりもしますが。。。笑)
私の居る高知県では、3月後半から産卵時期がスタートします。
そこから10月までは、メダカの産卵シーズンです。
最適な水温は25度から30度日照時間は13時間以上です。
メダカを繁殖させるための準備
ペアでもかまいませんが、私は「1雄×3雌」のイメージで組み合わせます。
これで1セット組むと、かなり卵を産んでくれるからです。
さらに、沢山卵を取って増やしたい場合には、5雄×15雌で、NVボックス13にセットします。

爆卵セットを組むと、今度は卵や針子を飼育する容器の数が凄い数になります。(でも、これが楽しいし嬉しいんですよねぇ。)
特に、昨年あまり産んでくれなかった品種が、今年は沢山産んでくれるととても嬉しいです。
メダカの求愛行動の見分け方
メダカの求愛は、雄が気に入った雌を見つけると後を追いかけて、雌の真下か後ろに止まります。
その後、横に並び、雄は鰭を広げてアピールし腹鰭は興奮して黒くなります。
無精卵は白くてすぐにカビが生えます。
有精卵は黄色がかった飴色をしていて、人間が少しくらい指で摘んでも潰れない固さです。
受精後5日位経つと目となる部分が黒くなって来て血管も少し見え始めます。
新種のメダカの作り方
さて、ここからは新種のメダカの作り方をお話します。
実は、オオクワガタやヘラクレスオオカブト等の昆虫もプロブリーダーとしてやって来た私は、メダカでも新たな品種作りにチャレンジしたいと思って挑戦しています。
メンデルの法則について
品種の予測にはメンデルの法則を使います。優生と分離の法則とも言われてる有名な法則です。

親の「AA」は優生。
この雄と、雌(F0世代)を交配させると、次の世代(F1世代)の子達は、両親の特徴を持ったAaばかりが産まれます。
さらに、F1同士を交配させた孫世代のF2になると、優生の「AA」と「aa」が25%ずつ産まれます。
そして、残りの50%のAa達が、初めの親の「いい所取り」した新種になります
(自分が予測、予想していた様な個体が出るのかどうかは分かりません。)
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メダカの形質の決定方法

生き物の形質は、皆さんご存じのように遺伝子によって決定されます。(小学校や中学校の理科で習いますね。)
先ほど紹介したように、交雑によって生まれたメダカの雑種第一世代(F1)には、優生形質だけが表れるように見えます。
しかし、実は劣性形質も潜在しています。
言い換えると、F1世代の見た目は優生の「AA」と同じになりますが、劣性遺伝子を持っているということです。
そして、その次の世代(F2)では、優生形質を表すものと劣性形質を表す個体が分離していきます。
さらに、それぞれの形質が無関係に遺伝する「独立の法則」という3つの法則もあります。
インラインブリードとアウトラインブリードについて

同じ血統(同種同血統)で次世代を取る事をインラインブリード、外の血を入れる(同種異血統)次世代の取り方をアウトラインブリードといいます。
インラインブリードは遺伝子が似ているので、形質が似る確率が高まります。しかし、同血統での交配のため血が濃くなり、障害が出やすくなる可能性が高いです。
一方、アウトラインブリードは異血統の交配なので、障害はあまり起こりません。しかし、外の血が入るので、片方の親の特徴が出にくいという欠点があります。
メダカもインラインブリードを続けると、段々と弱い個体が多くなって来ます。
なので、F5(第5世代)かF6(第6世代)位で一度、アウトラインブリードをすると良いです。
それによって、F1に戻してあげる事をオススメします。
新種のメダカを作るときのポイント
「どれが何の血統だったのか」「何代目なのか」を間違えない様にしっかり管理してください。
なかなかイメージ通りの子は出て来ませんがその分出て来た時の嬉しさはひとしおです。
メダカの繁殖と新種作りにチャレンジしてみよう
何も考えなくそのまま数を増やすのも楽しくて嬉しいですが、数年飼育して自信が着いたら、新しい品種作りにチャレンジしてみてください。
どれだけイメージ通りの子達を出せるかどうかたのしむのもメダカの飼育の魅力の1つです!

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