もともとニホンメダカは2種類しか存在していませんでしたが現在では品種改良が進み、改良メダカの種類は500種以上とも言われています。
キラキラしたメダカや独特の形のメダカなど、メダカ愛好家に人気のメダカは様々です。
この記事では、改良メダカの種類を解説し、その中から人気品種やオススメ品種を紹介します!
改良メダカの系統
改良メダカは、次の5つの特徴で系統づけられます。
- 体色(色素・発色)
- 体型
- ヒレ
- 柄
- 目
それぞれ特徴は次の通りです。
メダカの体色(色素・発色)
メダカの体色(色素細胞・色素胞)には主に白色・黒色・黄色・虹色の4種類があります。(魚類全体で見ると、赤色を加えた5種類の色素細胞があります。)
この4種類が組み合わさることで、様々な色合いのメダカが交配されました。
様々な色合いのメダカ同士を掛け合わせることで、さらにメダカの発色も変わります。
例えばキラキラ光るメダカの代表格「幹之めだか(ミユキメダカ)」
幹之めだかは「虹色色素胞」に光が反射することで、キラキラ光って見えます。(発光している訳ではなく、反射しています。)
虹色色素胞はもともとは腹部周辺にありますが、突然変異と品種改良によって背中にも存在するようになりました。
メダカの体型
メダカは一般的な流線型の体型以外にも、ダルマ体型と半ダルマ体型の合計3種類が存在します。
ダルマめだかはその名の通り、丸い形をしています。(石柱骨の数が突然変異で少なくなったためです)
半ダルマめだかは、流線型の普通体型と丸みがかったダルマ体型の中間の体型です。
メダカのヒレ
メダカには5種類のヒレがあり(胸ビレ、背ビレ、腹ビレ、尻ビレ、尾ビレ)、これらのヒレの特徴によっても品種が分けれれています。
代表的な系統は次の4種類です。
- ヒレナガ(ロングフィン)
- スワロー(風雅)
- サムライ(セルフィン)
- 背びれがない(マルコ)
- メラー
ヒレナガはその名の通り、各ヒレが長く伸びている品種です。
スワロー(風雅)はヒレナガのようにヒレ全体が長くなるのではなく、一部のヒレのみが伸びている品種を指します。
サムライ(セルフィン)は背ビレが2枚に分かれていることが特徴です。
背びれがない(マルコ)品種は、幹之メダカなど背中の輝きが特徴の品種で多く改良されています。
メラーは尾ビレが複数枚に分かれています。メラーの固定率は低いため、作出が難しい代表的な形状です。
メダカの柄
メダカにも錦鯉のような柄があります。赤・白・黒の三色メダカさ作られて以来、柄のバリエーションも増えてきました。メダカの代表的な柄は次の3種類です。
- 錦
- 更紗
- 丹頂
錦はその名の通り、錦鯉のような黒い模様が特徴の種類です。
更紗は2色もしくは3色のメダカで、色が抜けている場所があることが特徴です。(透明鱗の遺伝子が影響しています)色がない部分が白色に見えるため、さながら金魚や鯉と見まがう美しさです。
丹頂はその名の通り、頭の上が赤くなっている種類です。更紗と同様に色が抜けていることが特徴ですが、頭の上にのみ色素が残っています。
メダカの目
メダカは目にもバリエーションが多く、次のような種類が生まれています。
- スモールアイ
- ビッグアイ
- 水泡眼
- 出目
- 目前
- パンダ
スモールアイとビッグアイは、その名の通り目の大きさに特徴のあるメダカです。
スモールアイメダカは視力がほとんどないと言われており、飼育難易度は高めです。
ビッグアイメダカは目自体が大きく、その一方で出目のように目自体は身体の中に納まっています。
水泡眼は目の下の水疱(リンパ液で満たされている袋)が特徴です。
出目メダカは頭蓋骨の突然変異で、目が身体の外側に向かって飛び出してます。
目が飛び出しているといっても、ご覧の通り出目金ほど飛び出してはいません。
目前は斜め前に目が向いている種類で、正面からでもメダカの目が見えます。
パンダは、その名の通りパンダのような見た目のメダカです。
代表的な改良メダカの種類
体色(色素・発色)、体型、ヒレ、柄、目について、それぞれの特徴を紹介してきました。ここからは、それぞれの特徴を持つ代表的な改良メダカを紹介します。
幹之めだか(ミユキメダカ)
幹之めだか(ミユキメダカ)は、背中の輝きが特徴的な品種です。ご覧の通り若干青みがかっており、上から眺めるのに向いている品種です。
この記事で紹介した通り、キラキラ光って見えるのは「虹色色素胞」に光が反射しているためです。また、背中の輝きを強調するために背びれがない(マルコ)品種とも言えます。
小町ダルマ
小町ダルマは紅白型の体色が美しいメダカです。名前の通り体型はダルマ系統で、柄は紅白の更紗と言えます。
見た目が可愛らしいため、女性からの人気が高いです。
楊貴妃メダカ
楊貴妃メダカは改良メダカ専門店「めだかの館」で作られたメダカです。赤色が特徴のメダカで、幅広いメダカ愛好家に愛されています。
この記事で紹介した通り、メダカの色素細胞(色素胞)には白色・黒色・黄色・虹色の4種類しかなく、赤色はありません。
しかし、黄色素胞内の色素顆粒が橙赤色だという研究結果があり、「めだかの館」で黄金系メダカの中に現れた赤色が強い突然変異種を固定したことで、楊貴妃メダカのような美しい朱色の品種が誕生しました。
メダカ初心者にも人気の品種なので、1度は飼育してみることをオススメします。
サファイアメダカ
サファイアメダカは岡山県にあるメダカ専門店「静楽庵」が作り出した品種で、黒ラメ幹之の中に青色のラメが入っている個体から品種改良されました。
身体全体にラメが入っており、美しい見た目が特徴です。
サファイアメダカについては「サファイアメダカとは?特徴や品種改良・人気改良種・楽しみ方について」という記事でも詳しく解説しています。