美しいヒレを持つベタ。アクアリウムを趣味とする人なら、一度は飼育したいと思ったことがあるのではないでしょうか。
この記事ではアクアリウム初心者に向けて、ベタの飼育方法を紹介します。
ベタの特徴や初心者にオススメの種類、寿命や価格はこちらの記事で詳しく紹介しています
ベタの飼育に必要なアイテム
まずはベタの飼育に必要なアイテムを紹介します。ベタを買う前にこれだけは準備しましょう。
- 水槽
- カルキ抜き
- 水質安定剤
- エサ
- 底床
また、ろ過機は必須ではありませんが、ろ過機を入れた方が水質は安定します。
水槽
ベタはそれほど大きくない水槽でも飼育できます。
後述しますが、ベタは空気中から直接酸素を取り込めます。そのため、他の熱帯魚のように水中に酸素を送る装置などが不要です。
ベタが生活できるスペースだけあればいいので、水が1~2L前後入る容器であれば飼育できます。(ホームセンターなどでは、このくらいの水量で展示されていることもあります。)
しかし、水量が少なくなると、それだけ水質管理が難しくなります。そのため、初心者がベタを飼うときは、6L以上は入る容器で飼うと良いでしょう。
カルキ抜き
水道数を使用する場合は、カルキを抜く必要があります。汲み置きや煮沸といった方法もありますが、カルキ抜きを入れる方が早くて簡単です。
水質安定剤
水質を安定させるためのバクテリアが入った水質安定剤を入れると、飼育容器をきれいに保ちやすいです。
エサ
ベタは肉食の魚なので、動物性のエサを選びましょう。また、口が上向きについているので、浮きエサの方が食べさせやすいです。
ベタのエサは「ベタ専用」として売られていることも多いです。
底床
小石やビー玉などを容器内の底に入れることがオススメです。底床はバクテリアの棲み処にもなります。
ヒーター
ベタは熱帯魚なので、水温を26℃前後に保つ必要があります。そのため、熱帯魚用のヒーターも用意しましょう。
室温が常に26℃以上に保たれた部屋で飼育するのであれば、ヒーターは必要ありません。
ベタの飼育に不要なもの
ベタの飼育に不要なものがあります。それは、水中に酸素を溶かすことが目的の装置、いわゆる「ブクブク」です。
ベタには「ラビリンス器官」という特殊な器官があります。この「ラビリンス器官」によって、空気中から直接酸素を取り込むことができます。
そのため、水中に酸素を溶かすことが目的の「ブクブク」がなくても飼育できるのです。
ベタの飼育準備
ベタの飼育準備は、次の4ステップです。
- 飼育容器を用意する
- 底床を入れる
- ヒーターなど付属品をレイアウトする
- 水を入れてカルキ抜きをする
それぞれのステップの作業内容を紹介します。
飼育容器を用意する
まずは飼育容器を用意します。初心者は水槽での飼育がオススメです。水を入れてから移動するのは難しいので、なるべく水槽を設置する場所で作業すると良いです。
底床を入れる
続いて底床を入れます。
小石をいれる場合は、軽く洗ってからいれましょう。細かい砂が付着している場合があるためです。
ヒーターやろ過機など付属品をレイアウトする
底床を入れたら、ヒーターやろ過機などの付属品をレイアウトしていきます。ベタが泳ぐスペースが無くならないように気を付けましょう。
水を入れてカルキ抜きをする
レイアウトが終わったら、水を入れてカルキ抜きをしましょう。
水質を安定させる
カルキ抜きを済ませたら、水質を安定させます。パイロットフィッシュを入れて様子を見たり、水質を安定させるためのバクテリアを入れたりしましょう。
この段階まで来たら、ベタを迎え入れる準備はOKです。
ベタの飼育準備の注意点
ベタを飼育する際は、流木などのレイアウトを入れすぎないようにしましょう。あまり多く流木を入れると、ヒレを傷つけてしまう可能性があります。
ベタの購入
ベタの飼育準備ができたら、ベタを購入します。
ベタはホームセンター等のペットコーナーでも手軽に買えます。
ベタを飼う際には、下記のポイントに気を付けると良いです。
- ヒレが傷ついていない
- 泳ぎ方が弱弱しくない
- 身体に充血している箇所がない
- 飼育容器が汚れていない
ベタの導入
ベタを購入したら、いよいよベタを水槽に導入します。
飼ってきたベタをいきなり水槽に解き放つのではなく、しっかり「水合わせ」を行いましょう。
ベタの世話や管理
ベタを飼い始めたら、しっかりお世話をしましょう。
ベタの世話は、下記を意識すると飼育しやすいです。
- エサやり
- 水槽の掃除
1つずつ具体的に解説します。
エサやり
ベタのエサやりは、1日に2~3回行います。(人間と同じですね)
食べ残しが出ないよう、ベタ用のエサを数粒与えます。もし食べ残した場合は、水を汚さないようにすぐに取り除きましょう。
水槽の掃除
ベタの水槽は、ろ過機がある場合は1か月に1度、ろ過機がない場合は1か月に2~3回は水替えをしましょう。
水替えをする際は、カルキ抜きをしっかりと行います。
また、「水替え用の水」と「水槽内の水」の温度が一致するよう、水槽の近くに水替え用の水を2~3時間置いておくようにしましょう。
水替えする量は、水槽の3分の1程度にします。あまり多くの水を1度に替えると、水質が乱れる原因となります。
ベタを飼育する時の注意点
ベタを飼育する際は、オス同士を同じ水槽に入れないようにしましょう。
ベタのオスは闘争本能が強いです。そのため、オス同士を同じ水槽に入れてしまうと、ヒレがボロボロになるまで喧嘩をしてしまいます。(この本能を利用して、ベタを闘わせる「闘魚」という文化もあります。)
ベタを飼育する際は、基本的には1匹ずつ水槽に入れましょう。
まとめ
この記事では、ベタの飼育方法について紹介してきました。
ベタは初心者が手軽に飼育できる品種の中では、最も美しく、最も見応えのある魚の1つです。
アクアリウムを趣味にしたい人は、まずは1匹ベタを飼ってみてはいかがでしょうか。